2016.4.14(木)DAY1

朝7:00に車で家を出て、Shojiをピックアップ。その際既に事故が発生。Shojiが荷物をトランクに入れ閉める際、指を挟んでしまい血だらけの手で車に乗り込んできた。コンビニに寄り、バンドエイドで止血した。結構傷口がふかそう。先行きの不安を覚える。 サメット島に渡るバンペー港まで約3時間。地図で言うとバンコクから南東の方角にある。パタヤを過ぎてラヨーンの町の先にある。バンペー港からは船で40分、50バーツ(約156円)。スピードボートだと約10分でつくが、値段は200~350バーツ(624円~1092円 サメット島の着く場所によって値段が変わる) SUPのキャリーバックとキャンプ道具を船に乗せ、早速Changビール(タイでビールと言えばこれ!)を飲みつつ、これから始まるSUP Tripのことを考えニヤついていた。我々の乗った乗合船は約40分でサメット島北端のナダン港に到着。あっというまだ。

しかし、全く雨が降らないなあ、この国は。ナダン港から出る際、港湾使用税として20バーツ(約62円)請求された。出たところにすぐセブンイレブンがあり、そこで水を調達し、camelbakに詰め込む。Shojiは1.5Lサイズ、俺のは2.5Lサイズだ。 約10分歩き、国立公園入り口に軍隊の検問所があり、そこで公園使用料として外国人は200バーツ(約624円)、タイ人は60バーツ(約187円)を徴収される。一回払ってしまえば滞在中は何度でも出入りできる。Shojiは、タイ人と間違われ、「60バーツ」と言われていた。黙っていればいいのに自ら「日本人だ」と言って、200バーツ払っていた。まじめなやつだ。そこを通り抜け5分ほど歩き、サイケオビーチに到着。ここを今回のスタート地点とする。なんと白い砂浜なんだろう!海もスカイブルーで波も穏やか。最高のSUP日和だ。 しかし暑い。とりあえず海に飛び込み暑さをしのぐ。海はもぐれば暑さが解消されるからすぐれものだ。荷物を解き、早速インフレータブルSUPにポンプで空気を入れる。これが結構大変で毎回大汗をかく。それでも10分程だ。フィンをプラスのドライバーで取り付け、リーシュコードを取り付け、3ピースのパドルを組み立て完成。Shoji は買ったばかりのSUPを組み立てるのも、乗るのも今日が初めてであり結構戸惑っている。まわりの海水浴客が珍しそうに眺めている。まだ、タイではSUPの知名度は低い。知らない人ばかりだ。レンタルSUPもまだまだ少ない。荷物をSUPに乗せる前に練習だ。真っ青の海で乗るSUPは最高だ。白い泣き砂を踏みしめ、波打ち際に立ち、ボードをそっと滑らせSUPの中心に両手をつき乗り込む。波の音が気持ちよい。かすかに風も吹いている。まず、ひざを立て、おもむろに両足ですばやく立ち、パドルを右側から入れる。スーッとボードが走り出し、小さい波のうねりを乗り越えていく。「やっとサメット島でSUPができた。」自然と笑顔があふれ、どこまでも沖に向かって漕ぎ出したい衝動に駆られた。「最高に気持ちいい!」ShojiもSUPの準備ができ海に漕ぎ出してきた。今日がはじめての初乗りだ。なかなかバランスが取れないらしい。何度も立っては、海に落水している。いままでパタヤで練習していたボードは安定性が良かった。インフレータブルはそれに比べ軽く、風や波の影響を受けやすい。ボードに慣れるのにしばらく時間がかかるだろう。この状態で荷物をボードに積んではたして海を行けるのだろうか。少し不安になってきた。最悪ボードに座って漕いで行けばなんとかなるだろう。安全優先で行こう。 荷物をSUPの前の部分にくくりつけ、11:30AMスタートした。やはり重心が前になり、バランスが難しい。なるべく中央に重心が来るように荷物をくくりつけた。パドリングするとバランスが崩れるのを恐れ、後ろを振り返ることが難しい。それでもShojiを見ると立てずに座って漕いでいる。しかす進むスピードはほとんど変わらない。Shojiは目的地に対して直線的に漕いでいる。しかし立ち漕ぎの俺はある程度波に対し角度をつけて漕いでいるため、沖へ角度を向けてこがざるをえない。どきどきする。すでに潮の影響で喉がからからだ。背中のcamelbakの水が旨い。 しばらく緊張しながら、また、高揚しながら漕いでいくとPhaiビーチ、Phutsaビーチが見えた。意外と近かったのでそのまま漕ぎ進み、12:00 pmにTuptimビーチで上陸した。なかなかの出だしだ。無事の到着を祝い、ビーチにあるレストランでとりあえずの乾杯と昼食をとった。しかし、まだこの時点でこのビーチに長くお世話になるとは知る由も無かった。  思っていた以上に荷物の重さの影響でバランスが難しく、いつ沖でひっくり返ってもおかしくない状況だったので緊張していた。従っていつもはためらわずに飲むビールも控え、コーラで乾杯した。俺はハンバーガーを注文し、Shojiはタイ風焼飯を食べた。俺たちの緊張とは関係なく、観光客はビールを飲み終始リラックスムード全開だ。1時間ほどゆっくりした後、荷物を再度梱包しなおし、1:00pmに出発した。Shojiはここまで、シットオンでパドリングしてきたので、「慣れたら立ってみな」とアドバイスし、俺達はスタートした。サンセットは6時頃、7時頃までは明るいので時間はたっぷりある。できるだけ距離を稼ぎたいと考え、自分の漕ぐことに専念した。Shojiのシットオンでもスピードはあまり変わらなかったので、安心して漕いでいった。SUPで漕ぎ始めると,常に波の波長、安定性を考えているので後ろを振り返りずらい。次のビーチ、Nuanビーチがすぐ右手に見えてきた。それを横目にさらに次のビーチを目指した。波は常に左から向かってきる。俺は10時方向(左斜め方向)に舵を取って突き進んだ。しばらくすると、右前方にChoビーチが見えてきた。このサメット島はたくさんの良いビーチがあり、ビーチによってそれぞれ特色がある。にぎやかなビーチだったり、静かなプライベートビーチだったり。色々味わえて飽きが来ない。少し疲れてきたので、このChoビーチに上陸しようかとShojiと打ち合わせしようとして、後ろを振り返ったら、Shojiの姿が見つからなかった。「しばらく後ろを見なかったから少しおくれてるのかな」と思い、しばらくあたりを探したが、それっぽいSUPは見つからない。「既にビーチに上陸したかな」と思いビーチも見たが、見当たらない。とりあえず、ビーチに上陸して待とうと思い、Choビーチに上陸した。SUPを日陰に運び、左岸の岩場まで歩いて隣のビーチにいるのではと、のぞきに行ってみた。磯の岩の上は太陽の熱で暑くて裸足で歩いていると焼けそうだった。絶えかねて、ぞうりをとりに戻りもう一度磯場を回りこんでShojiがいないか見に行った。しばらく、目を凝らして見たが。。。いない。 溺れて死んだか? 磯の隙間に流れ着いていないか? 波打ち際をくまなく見て回った。 いない。トラブルがあったな。 死んでいなければ、どんなに遅れてもいいのだが。 30分ほど待ってみたが、来る気配も無い。それらしき人影も無い。 もし、無事でどっかに上陸しているとしたら。。。 俺なら携帯で無事を伝えるな。 そうだ、携帯を確認してみよう。 すぐに来た磯場を戻り、SUPへ戻った。新しいサンダルで足の親指と人差し指の間に水ぶくれができてしまった。痛くて歩くのがしんどい。 やっとたどり着き携帯を見てみると、やはりLINEにメッセージが。 「舞い戻ってさっきの浜辺。足つって厳しいかな」 「遭難はしてないから、」 よかった。生きてた。 すぐ電話をするとShojiが出た。Shojiの説明では、昼食の後、出発して少しシットオンでパドリングした後、一瞬立とうとして立ち上がったときにバランスを崩しSUPが裏返ってしまったらしい。前部にくくってあった荷物が水を吸ってしまい重く戻せなくなってしまったらしい。パニくって足をばたばたしていたら、足をつってしまい、近くの水際で遊んでいたイタリア人カップルに助けてもらったらしい。それでも足がつっておりパニくっていたのでばたついていると、イタリア人に 「足つくよ、ここ」 と言われ冷静になって足を伸ばしてみると、 立てた。 イタリア人の介添えでSUPを何とか陸地に上げ、メールしたとのこと。  俺は一安心し、今日はこれ以上行けないな、と思いSUPで来た海を引き返した。時間にして15分~20分だったと思う。さっきまで昼食をとっていた見慣れたTuptimビーチにSUPを引き上げ周りを見てみると、どう見てもタイ人としか思えないShojiが手を振っていた。 Shojiは昼に使ったレストランのテーブルでジュースを飲んで笑っていた。 「向かいのテーブルにいるカップルが助けてくれたイタリア人」と紹介してくれたので俺はお詫びとお礼を言いに行きひとしきり雑談した。 まだ、3:00pmだったが、今日のSUPは終了、ビールだビール! 俺達は飲み始めた。なんかShojiが無事だったことと、今日の旅程が終了したことで俺もほっとし、ビールをごくごく飲み干した。 なんてうまいんだ! SUP Trip最高! 無事で何より。 俺も反省した。やはり常に仲間に気を配り、目の届くところで見守りながらSUPしないと危険であることが身をもってわかった。 【向かいのテーブルのイタリア人カップルがShojiを救助してくれた。ありがとう】 結局その日は、だらだらとビールを飲み、時々シュノーケリングしたりして6:00pm頃夕飯を食べはじめ9:00pm頃までずっとそのテーブルで過ごした。だいぶ人も減ってきつつあった。今夜の宿は取っていなかったので、暗がりの人のあまり来ない砂浜を見つけ、我々はテントを建てた。一人用のGORE-LIGHTをShojiに貸し、俺は日本で買ったばかりのARAIテントのKAYARIZEを建てた。名前の通り全面メッシュでできた蚊帳のテントだ。この時期タイは雨が全く降らないのでフライシートなしでも大丈夫。レストランのトイレにある手洗い場で歯を 【俺たちが一泊した“カヤライズ”と“GORE LIGHT-2000”のテント】 磨き、SUPをテントのそばに移動させそれぞれ就寝。風が結構吹いていたので、蚊もいず、テントの入り口を開けておくと涼しい風が入ってきてとても快適に寝ることができた。暑さはかなりあり裸で寝た。1、2時間ほど熟睡していると風がなくなっていた。なんだか体がかゆくなってきたので目を覚ますと、開けっ放しの入り口から蚊の大群が侵入していた。アルコール臭のする体と吐く息の二酸化炭素に蚊が集まってきたのだ。しまった。油断した。すぐさま扉を閉め、キンカンを全身に塗り、暑いけど長袖に着替え蚊との戦いが始まった。 締め切っているので、暑い。蚊帳テントだけど涼しい風は入ってこない。 痒い。 耳元であの独特の嫌な蚊の飛ぶ音が聞こえる。 暑い。痒い。 痒い。暑い。 




RIVER EXPLORER's SUP LIFE

マレーシア、タイでのSUP TRIP、 そして 日本でのSUP LIFE, OUTDOOR LIFEを 綴っていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000