2016.9.10(土)ついにラン島一周に成功!
先週、新しい若いバディー小林君(27歳)とラン島約1/4をビーチホッピングに成功したので、「なんだかいけそうな気がする!」ということで、今回ラン島一周にチャレンジすることとした。6時にバンコクを出発し、8時にラン島行きの桟橋に到着。8時30分の船があり、一人THB30(90円)を払い、乗合船に乗り込む。小林はいつに無く緊張気味で口数が少ない。約40分揺られ、先週と同じTa Waen桟橋に到着。すると、犬と二匹の猿が出迎えてくれた。この島で猿を見るのは初めてだ。まさに、海にいる猿、「海猿」だ。
いつもの、トイレ使い放題(シャワー別THB40)付のビーチチェア、ビーチパラソルで一日THB100(300円)の場所を借り、SUPをポンピングする。いつもの通り、野次馬が集まってきて、店の従業員が、「島一周行くのかい?」とジェスチャーで聞いてきた。「そうだ、今日は島一周いくよ!」とジェスチャーで返答する。タイ語は難しい。小林は先週忘れたウォーターペットボトルを2本SUPにくくりつけ、俺はライフジャケットの背面のフロートを外した所にウォーターサーバーのバックを入れている。そこに350mlの水を給水した。防水バックに今回は携帯、財布、タバコ、シュノーケル、銛、ロープ、グローブ、バナナを入れSUPの前方にセットする。SUPの先端には純正GoProを吸盤タイプのアジャスターで留め、透き通るラン島の海にSUPを浮かべた。さあ、ラン島一周の旅が始まる。
二人でTa waenビーチを10時40分に出発。波は先週よりもうねりがある。風とうねりが、左から入っていたので、ビーチの多い東海岸は敢えて、左(逆時計回り)周りで出発した。先週はこの先のSamaeビーチまで行ったので、安心感はある。先週より波が満潮に近く、コンディションは前回と全く違う。「同じ波は二度と来ない」とはよく言ったものである。天気は最高、風も穏やかに吹いている。海もきれいだ。最高のSUP日和。このラン島をSUPで一周した人間は未だこの世にはいないはずだ。俺たちが最初にやってのける。最初に桟橋の下を通り抜け、たくさんのモーターボートが停泊する隣の名のないビーチをパスする。振り返ると小林も俺の視界内でパドリングしてついて来ている。SUPツーリングで大切なことは仲間が同じスピード、間隔で旅をできるかだ。差が開きすぎるとお互いに辛い。先導者は待たなければならず、後続者は常にプレッシャーを感じ、力が入り、余裕が無くなり、マイペースが保てなくなる。常に会話をしながら、休憩を気遣いながら進める距離感が大切だ。小さい岬を回り、左前方にTienビーチが見えてきた。ここも海が透き通っており、一日ゆっくりしていたいビーチだ。出発したTa Waenビーチに比べ人が少ない。沖に停泊しているモーターボートの脇をすり抜け、先を急ぐ。小林は、少し遅れてついて来ている。海水浴客を乗せたモーターボートがひっきりなしに行き交うのでしょっちゅうそれによる波がSUPを襲う。寄せ波を感じたらすぐさま波に対し、角度を付けて進む態勢にSUPを向ける。それを怠ると不意にひっくり返ることになる。要注意だ。ビーチから約200m程の間隔を取って進め、次のビーチを目指す。やはり先週に比べると波の振幅が大きい。喉が渇き、背中のハイドレーションバックから伸びているウォーターチューブをくわえ水分を補給する。最初生ぬるい水が流れ込み、その後冷たい水が入ってくる。SUPツーリングには必需品だ。小林は未だハイドレーションバックを持っておらず、いちいちしゃがみこみ前方に固定したペットボトルをはずし、栓を回し、水を補給し、栓を閉め、SUPに固定し、立ち上がり、漕ぎ始める。これでもかなりの時間を奪われることになり、さらに距離が開いてしまう。所々海の底まで透けて見える。とてもきれいだ。今回は島一周が目的なので次回ゆっくり潜ってみたい。今日はまだ、余裕がない。左前方にSamaeビーチが見えてきた。ここのビーチは幅がかなり広く、1km程ある。距離を稼ぐ為ビーチの一番奥までSUPを進める。行き着いたところで、進路をビーチに向け、ダウンウインドーで背中から風を受け、一気にビーチへ到着。ここも透き通るほどに綺麗なビーチだ。上陸し、小林の到着を待ち、シャッターを切る。
小林も今のところ元気で笑顔がある。「チョー楽しいっす!」と小林。ビーチの海の家レストランに入り早い昼食とする。現在11時40分。ここまで約1時間。無性にビールが飲みたくなり、「ビールでも飲むか?」と小林に聞くが「いやーまだ止めときます。コーラにしときます」と。そうだな、未だ先は長い。何が起こるかわからないから、ビールはゴール後に取っておこう。俺もコーラ(THB30, 90円)を頼み、チキンチャーハンのMサイズ(THB200, 600円)を頼んだ。やはり、腹が減っているのでチャーハンが旨い。コーラも旨い。このビーチは特に人が少ない。やはり船着場から離れたビーチへ行くほど人が少なくなる。特に中国人、韓国人は極端に少なく、逆に欧米人の比率が多くなる。ビキニの欧米人率が非常に高い。ここに来るには桟橋から車かモーターボートで来るしかない。俺たちみたいに海からSUPで現れるやつは今のところいない(笑)。少し休憩し、美しい景色を写真に撮り、再度出発。どれぐらいの時間がかかるか読めないので、とりあえず急ぐ。海の上でのんびりしたほうが良い。ここまでは先週来た。ここから先は未知の世界だ。岸壁に打ち上げられるとまずいので大きく岬を回りこんでいく。天気が良く、景色もすばらしい。波も心配したがそれほどのうねりは無い。Rai Nun岬を回りこむと、最南端のNualビーチ通称Monkeyビーチが見えてきた。規模は小さいが、殆ど誰もおらず、まさにプライベートビーチだ。次回はここでランチを取りのんびりしよう。ここからは波、風を背中に受けながら一気に北端を目指す。ダウンウインドーだ。ここからは小林が先導して俺が後を追う。この東海岸はビーチと呼べるビーチが無く、島民の家やコテージがカラフルな軒を連ねる。まるで、ヨーロッパの島をSUPでこいでいるような、原色を使った家々がとても綺麗でまさに南国を連想させる。海の色も今までと違ってコバルトブルーの遠浅だ。珊瑚や魚もSUPの上から良く見える。
あっと言う間にNa Baan桟橋が見えてきた。その桟橋には大型乗合船がPattayaへ帰る客を乗せ出発のときを待っている。乗船を即す汽笛が何度か聞こえてきた。その脇を静かに通り過ぎ、桟橋の下を通る。とてもこの東海岸は波が穏やかでさらにダウンウインドーで快適だ。北端の岬が見え出したところから不意に向かい波が規則的に入るようになった。Pattayaから北端を通り西海岸の桟橋に向かうモーターボートや乗合船がひっきりなしに行き交っている。北端から我々の出発した西海岸の桟橋までが船の往来が多くかつ、向かい風、横波の難所だ。北端にあるTa Yaiビーチになんとかたどり着く。
東海岸を休憩無しで1時間で到着。疲れた。足がかなり痺れてきていた。小林も無事に到着。このビーチは施設は何も無く、4人の観光客がいただけだ。少し長めの休憩を取り、その間にシュノーケリングをしてリラックスする。
ここも綺麗な場所だが船の行き来が多い。ハイドレーションバックの水も大分無くなって来ている。最後30分ほどで着けるだろう。最後の1/4の制覇の為1時45分に出発。スタート直後から右からの横波が続けざまに襲ってくる。これは今日一番の危険地帯だ。さっそく小林が「ああっ!」といって海にドボン!「大丈夫か!」「大丈夫です!」一応声だけかけて、振り返る余裕も無く、波に対してSUPの角度を保つ。左岸にたくさんの大型船が待機している。Tong Langビーチをあっという間に通り過ぎ、一路かすか遠くに浮かぶTa Waenビーチにある桟橋を目指す。後で小林に確認したらこの難所で数回沈したとのこと。目的地が見えているのになかなか距離が縮まらない。すぐ横をモーターボートが猛スピードで通り過ぎる。そのたびに横波が襲ってきて、一度だけ本当にバランスを崩しひっくり返りそうになったが、なんとか留まった。この最後ががんばりどころだ。肩から腕が筋肉痛になっていることがひしひしと感じる。ハイドレーションバックの中の水もほぼ底を突き、殆どお湯だ。何十回とモーターボートの横波を食らいながらもビーチが見えてきた。近くに見えるとなんか、SUPのスピードが増したように徐々にビーチが近づいてきた。海水浴客が大分減ったビーチの真ん中にSUPを突っ込ませ、FINISH! SUPから降りたら足が絡まり転倒してしまう。足自体は殆ど動かしていないのに、インナーマッスルは使っているんだなと感じた。ゴールし荷物を置いていたビーチチェアに行くと、朝いた海の家の店員が笑顔で握手をしてきた。「コングラッチュレーション!」俺たちのラン島一周を見届けてくれていたのは彼だけだった。
【ラン島一周成功の唯一の見届人】
ほどなくして、小林も達成感一杯の顔でゴール。お祝いのShinghaビールが喉にひりひりした。初めて念願のSUPによるラン島一周に成功した。到着時間は2時15分(トータル約3時間30分)だった。 これで自信が持てた。これからが世界中の色々な島をSUPツーリングするSUP LIFEの始まりだ。
【ラン島一周後のShinghaビールはたまらない】
【世界で初めてラン島をSUPで一周した俺と小林君】
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