2017.11月 長瀞パックラフト(1N2D)
メールを見ると、NIKON修理センターからカメラの修理が終わり取りに来てくださいとのメッセージが届いていた。今日は長瀞へSUPで下れるコースの下見をしに荒川上流の上長瀞へキャンプに行く予定だった。
「取りに行かないと今回のキャンプを写真に収められないな。」と思い、雨の中パックラフトとキャンプ道具をGREGOLYのバッグパック「Reality」に詰め込みそのままのスタイルで銀座に向かった。案の定銀座はおしゃれな格好で皆さん歩行者天国を銀ブラしていた。かなり自分自身浮いている。しかし、あいにくの雨が俺を目立たなくさせている。NIKON修理センターで修理されたカメラをもらい、1,080円を支払う。海で水没したカメラは直らなかったが、川で水没したカメラは直った。やはり塩の威力はすごいのだ。途中で銀座の好日山荘に立ち寄より、ヘルメットをバッグパックに外付けする物が欲しくMILLETのHELMET HOLDER 1,500円(税別)を購入。カップヌードルリフィルが119円と格安になっていたのでこれも購入。銀座の好日山荘はセール品や掘り出し物が置いてあり、浦和の店より好感が持てる。さすが銀座店。
【これでヘルメットも固定されスッキリ】
雨も小降りになってきた。銀座駅から上野駅で乗り換え、一路長瀞に向かう。熊谷駅で秩父鉄道に乗り換え。この電車は今時Suicaが使えない。さあ、今回は長瀞より上流から下りたい。終点は三峰口駅だが、その手前の白久駅に温泉がありそうなので920円の切符を買い秩父鉄道に乗り込んだ。電車に揺られながら温泉を確認したら20:00で終了らしい。間に合わない。他の温泉を調べてみたら、皆野駅から20分程歩いたところに「凡の湯」22:30までとある。これだ!と途中の皆野駅で降りた。夜道をてくてく20分程歩き着いた。土日は3時間まで入れ大人880円とのこと。なかなかいい湯だった。少しぬるめだったが、露天風呂、内湯、またなんと足湯サウナというものに初めて入った。温まったところで、自動販売機で400円のビールを購入し、今日の野宿場所、荒川の河原へ向かった。
【MSRドラゴンフライで塩ラーメンとチ-ズリゾットを作る】
河原に簡単にたどり着けず、1時間近くも彷徨い、結局降りた皆野駅近くの橋の下でキャンプ。急いでテントをたて、食事の準備をする。ボトルのポンプを新品に変えたばかりのMSRドラゴンフライをポンピングし、点火し湯を沸かす。しかし、なかなか沸かない。風に弱いのか、バーナーが詰まっているのか、なかなか最大火力にならない。20分程もかかってようやく湯が沸き、凡の湯で購入したキリン一番搾り500mlをグビリと喉に流し込み、チーズリゾットと塩ラーメンを食べる。旨し!!!
まさに、孤独のグルメだ。外はかなり冷え込んできており今日は焚火を我慢しテントの中で食事し、持参したEARLYTIMESをショットグラスでちびりちびりやりながら、ベビーチーズのカマンベール味を肴に明日の川下りに胸ときめかせ、久しぶりの長瀞の激流に不安を抱きながら、前から読みたかった荻田泰永著「北極男」(講談社)を読みながらシュラフに潜り込む。
【夜露に備えすべての荷物をテントの中に】
朝の5時頃から足元が寒くて目が覚める。結局6時半頃まで震えながらもシュラフから抜け出せなかった。外気温は4度。起きられないはずだ。テントの中も寒く、結露が一切なかった。がんばってテントを抜け出し外の景色を見る。昨日夜中に到着したので初めて周りの景色が分かる。川は水深が浅いが、十分下れそうだ。早速湯を沸かし、朝のコーヒーを入れる。今日のコーヒーはガテマラ。酸味が強くとても好きな味だ。スープリゾットを食べ早速出発の準備。
【すでに18年目に突入したMyテント、GORE LIGHT-2000】
【パックラフトがあればどこへでも行ける】
パックラフトなら俺のバックパックにパドルも含め、キャンプ道具一切が入ってしまう。このバッグパック一つで世界中どこへでも行けてしまう、素晴らしい相棒だ。3年前にはマレーシア半島最高峰の山に登るべくジャングルを象の足跡に怯えながら、2泊3日歩き最終日にそこを流れる川をパックラフトで下ってきた。川で魚を釣り、フライにして食し、夜は動物の声におののきながら満天の星空を眺め、虻と蚊に刺されながら、それはスリリングな旅だった。俺はそんなトレッキング&ラフティング旅(Trek & Rafting Trip)を推奨したい。山歩きも楽しめかつ日本にあるたくさんの良い川も下れるのだ。それもバッグパック一つで!こんな楽しい旅はそうそうない。
例えば川の源流をめざし、山を歩きその源流でテンカラ釣りでイワナを捕まえ川をたどって歩き、下れる水深まで広がったところからパックラフトで川を下り、激流を楽しみ、パックラフトでないといけない、人が入れない河原で焚火キャンプをし源流で捕えたイワナを塩焼きにしてビールとバーボンで乾杯する。翌日誰もいない河原で朝のコーヒーを戴き、パックラフトで街を流れ、海まで出る。すばらしい旅だ。その旅から川を通して何か見えてくるもの、感じるものがあるはずだ。いつかこの荒川を源流まで上り、pack-raftで川を下って海まで行きたい。
今回の長瀞旅で使ったバッグパック自体は防水ではないので、荷物全てを2枚の防水バッグに詰め、再びバッグパックに入れる。それをパックラフトの前方に細引きで縛る。意外と頑丈に縛れるのでピクリともずれない。パックラフトの空気も圧でパンパンに膨らみいい感じだ。スプレースカートを身にまとい、さっそく出発。水はしみるほど冷たい。俺以外に川には誰もいない。一人占めだ。俺は自由だ!
久しぶりのパックラフティングに最初は緊張して下っていたが、だんだん昔の勘が戻り、長瀞ライン下りのコースからは、激流に突っ込む毎にアドレナリンが吹き出し、雄たけびを上げながら突入していった。気持ちよかった。やはり、激流が自分に合っている。「生きている!」を実感できる。だから川下りは止められない。
【秩父鉄道終着駅三峰駅からバスで川又バス停(約40分)で降りそこからトレッキングで荒川起点まで7km。荒川には一級河川としての起点よりもさらに上流部があり、甲武信ヶ岳東側「真ノ沢」には「荒川源流点の碑」がある。 埼玉側の起点の碑から甲武信ヶ岳へ向かう所要時間は9時間以上かかる。 甲武信ヶ岳には荒川の他、富士川(吹笛川)、信濃川(千曲川)の源流があるという珍しい山で、3つの川の分水嶺となっている。 甲武信ヶ岳の名称は甲斐、武蔵、信濃の頭文字から名づけられている】
【pack-raftで長瀞を下る】
【長瀞の最後の激流を抜けて】
秋の紅葉を見にたくさんの観光客が押し寄せ岩の上から皆カメラを珍しい川下り人(俺のこと)に向け、写真やら写メを取っている。子供たちが、手を振ってきたのでこちらもパドルを振って応えた。「どっからきたのー?」「名古屋から~」「千葉から~」と。子供たちは無邪気だ。大人はただ見ているだけ。荒川でも上流は今も澄み渡りきれいだ。長瀞駅近辺を抜け野上駅あたりまでくるともう観光客はいない。船頭さんがライン下りの船の準備で焚火に当たりながら待っている。体を動かさずに待つだけだと寒いのだろうなあ。俺は体を動かしているので、汗をかいている。それが、だんだん冷えてきて、震えが出だした。手は水の寒さに凍え、見ると右手の親指の根元がパドルで擦れて剥けていた。しばらく下っていくと、キャンプの宿泊地に適した良さげな砂の岸部があった。そこへ上陸し、少し早いが昼食とする。凍えた体を温めるため、バーボンとカレーヌードル(これがむちゃくちゃ旨かった)、コーヒーで体を内側から温めた。濡れた服は脱いで日向で乾かし、1時間半ほどぼけーっと横になり日向ぼっこをした。徐々に体が温まり、冷えた体に生気が蘇ってきた。そこから下はほとんど瀬がなく、瀞場になり、下から上がってきて河原で焚火をしていたカナディアンカヌーとSUPの二人組の人と話をしたが、ここから先はずっと瀞場とのこと。やはり激流のほうが面白かった。波久礼という駅近くの橋下で上陸し今回はここまでとする。次回も長瀞を再訪しよう。又来たい。今度は焚火も楽しむぞ。ウエアリングも震えないよう再検討しよう。
【バーボンとカレーヌードルの昼飯で体を温める】
【エメラルドグリーンの川とマリンブルーの空】
【紅葉が美しい長瀞峡】
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