2017.11.25(土)~26(日)荒川源流行(1N2D)


朝5時に電気つけっぱなしで目覚める。気温は3度。寒い、眠い。今日は荒川の源流までトレッキングしテンカラでヤマメ釣りをして、荒川を徒歩とパックラフトで下ってくる旅だ。昨日の残り物で軽く朝食を済ませ、6時に家を出る。6時18分の浦和発に乗り、熊谷で乗り換え秩父鉄道の終点、三峰口駅に8時42分到着。駅を出て向かいのバス停で9時の西武バスに乗り、川又まで35分。バスの中は登山者らしき人々が10名ほど乗り合わせていた。9時35分に川又に到着。640円をアップルウォッチのICカードで支払う。男性のソロ2名、女性の3人組、ソロ1名と俺がここで降りた。トイレに入り看板にある地図を見る。どの道を行けば荒川の起点に行けるのか今一分からない。適当に周りを歩いてみると、メインの道から左に下っていく狭い道路を発見。ここから、荒川源流への古道が続いていることがうかがえた。すると、男性ソロの2名が間隔をおいて別の道を歩いて行った。後から住民に聞いたところ、別のトレッキングルートがあり、そこを目指していたことがわかる。荒川源流へ向かう道へ後方から3人組の女性がやってきた。途中でコートを来た少し陰のある年配の女性が小さいリュックを背負い一人で景色を見ながら歩いていた。意外と女性がトレッキングに来ていることに驚く。さすがに、標高が○○mだけあり肌寒い。歩くのが心地いい。しばらく歩くと「ここから先、東京大学演習林」との表示が見えてきた。京都にいたとき、よく「京都大学演習林」(ア州の森?)でトロッコ道をハイキングしたことを思い出した。左手には管理釣り場があり、川を石できれいに仕切ってイワナやヤマメの釣りを楽しませる施設が見えた。明日でクローズと書いているがさすがに寒くて誰もおとづれていない。一般人にとって川で遊んだり魚を取ったりという行為は夏だけのものなのだろう。この秋冬はだれもいなくて本当に紅葉がきれいで一番いい季節なのに。しっかりした寒さ対策さえできるアウトドア度が高い人だけが楽しめるのだろう。


東京大学秩父演習林にある入川林道を歩く。昔のトロッコ道は朽ち果てているが、そのレールにそって少しずつ傾斜が上がっていく。7km程で荒川起点に到着するはずだが、途中で道が崩れておりその修復のために作業員が5,6名働いていた。下の河原に降りて歩いていけば何とかいけそうだったが、その手前で「立ち入り禁止」と看板が出ていたのでそれ以上登ことを止めた。整備されたころに又来よう。その代り今回は下れる上流からパックラフトで下って行こう。丁度12時頃だったので来た道を引き返しながら、食事ができる落葉でふかふかな場所を探し、そこで昼食を取ることにした。

とてもきれいな川が流れており、夏場なら飛び込んでしまいたい程の透明度。一匹俺の陰に驚きこちら側の石の下から、対岸の岩陰に隠れた魚を発見。持参した釣竿で一投、二投してみる。ここらへんはイワナやヤマメが釣れる。林道には「遊漁券の購入」をしきりに勧める看板が立っている。釣れる気配がないので、今回持参したSNOWPEAKの超小型バーナー「焚」に小型ボンベを差し込み、湯を沸かす。さすがガスは早い。あっという間に湯が沸いた。これでコーヒーを淹れる。寒い中で飲むコーヒーは最高に旨い。最近は平日はコーヒーを飲まず、週末キャンプに来た時だけコーヒーを飲むようにしている。だからさらにコーヒーに飢えている喉に染み渡る味は格別だ。コーヒーの後に持参した、シーフードリゾットを作り食す。お湯を入れて3分でできる。単価100円ほどだがこれは素晴らしくうまく、しかも経済的だ。俺は常に、クラムチャウダー、濃厚エビのビスク、4種のチーズ味のリゾットを買いだめしてある。しかし、落葉でふかふかの河原は最高に気持ちいいものだ。昔ユーコン川へ2週間のカヌー旅に出かけた時も、ある森でキャンプした時の落葉でふっかふかのベッドは今も覚えている。1週間ぐらい滞在したい気持ちだった。1時間程ほっこりし、下山。帰りのバスまで1時間程時間があった。そこに、バッテリーが上がってしまった、ミニバンが一台。おじさんから俺に声をかけてきて「昼休みに室内灯つけっぱなしにしてしまってバッテリー上がってしまったんや」と。このバンもこの付近の巡回バスで300円で俺が帰る三峰口駅のちょうど中間地点にある温泉街へ行ってくれるとのこと。しばらく話し込んでいると市役所の職員らしき人がケーブルを持ってきてくれて連結し、エンジンがかかった。そのバンに乗り温泉街まで行き、そこから西武バスに乗り換え三峰口駅についた。とりあえず、パックラフトで下れるか河原に降りて行ったが、水量が少なく浅すぎて下れない。駅前の観光案内版を見ると支流が合流している場所があるのでそこまでいったら下れるかもしれないと思い、とりあえず川に沿って歩く。これこそ、Trekking & Pack-raftingだ。里山の風景、家のたたずまいをみながら歩くのも楽しいものだ。遊休地を太陽光パネルにしているところをかなり見かける。それにしてもコンビニというものが無い。1時間程歩くとやっとスーパーを発見!ビールと餃子1パック98円を購入。ここのスーパーはかなりなんでも安い。かつ丼弁当など298円だ。でも弁当は買わない。自炊をするのだ。今日は水餃子と残りをラーメンに入れて餃子ラーメンだ。買い物が終わり外に出るとすでに真っ暗。ヘッドライトを取り出し歩く。かなり寒くなってきた。しばらく行くと浦山川という支流にたどり着く。その川に沿って歩いていくとキャンプ場を発見。無人のキャンプ場に入ると「無断利用者は2万円の罰金」との表示があったので、浦山川に沿って荒川に出てそこから上流にしばらく歩き、キャンプができそうな枯れ草が茂っている河原にたどり着いた。今日はここにテントを張ろう。

【イワナ、ヤマメを狙うが坊主】

【昔木材を運んでいたトロッコ道】

【紅葉の荒川、美しい】

【モルツビールで焚火に乾杯】

早速テントを立て、焚火を熾す。幸い河原にはたくさんの流木があったので簡単に集められた。火をつけ暖を取る。暖かい。明るい。やはり焚火キャンプだなあ。キャンプ生活が豊かになる。モルツビールで乾杯。酒のつまみはベビースターラーメン&ピーナッツだ。なかなか懐かしい味である。ビールがすすむ。ビールだけだと体が冷えてくるので、バーボンを飲みつつ、湯を沸かし餃子を湯で水餃子を作る。旨し。半分食べたところでこれに塩ラーメンを投入。餃子ラーメンだ。これでかなり温まった。しかし、人っ子一人現れないなあ。こんな寒い夜中に散歩する人もいないだろう。特に田舎は。焚火で湯たんぽ用のお湯を沸かすが、鍋がバランス崩し焚火にお湯をぶちまけてしまい自然消滅のお開きとなる。歯を磨き、テントに入り寝袋に潜り込む。防寒のため寝袋に入れた足をザックの中に入れる。これでもかなり防寒になる。本を読む気にならず、さっそく寝る。やはり歩き疲れたのか即睡魔に襲われ撃沈。しっかり寝ることができた。しかし、日の出の5時頃はやっぱり寒さで震えだし、7時ごろまで寝袋から抜け出すことができなかった。朝の光にテントのチャックを開けると外に置いていたペットボトルやテントが真っ白に霜がついて、氷っているようだった。寒かったはずだ。

テントの中は、床にシートは敷かず、サーマレストの全身マットにモンベルのULダウンハガーのシュラフで寝た。やはり、朝方の日の出時の寒さには堪えた。ゴアテックスのシュラフカバーが必要だ。

首元もパックタオルで巻き、お湯を沸かして湯たんぽも準備すべき。とりあえず、体を温めるためにコーヒーを淹れる。朝のコーヒーは堪らない。朝食はスープリゾット。これも旨い。バスバーナーのガスが寒さで火力が弱い。ガスは寒さに弱い。パックラフトを作り出発の準備をしていると、遠くでゴミ拾いの清掃活動をやっている地元のおじさん二人組がやってきた。「どっからきたの、何しているの」「三峰口から歩いてきてこれからカヌーで野上あたりまで川下りするつもりです」「へえ~」「荷物は?」「すべてこのゴムカヌーに載せていきます」「へえ~すごい」しきりに、感激して立ち去って行った。テントの霜を取りバッグパックに詰め、バッグパックをパックラフト前方に固定し出発。しかし、水量がかなり浅い。渇水だ。


【朝起きると、全てに霜が降りていた。寒いはずだ。】

【朝食のスープリゾット(クラムチャウダー)】

【装備一式と霜が取れないテント】

【バッグパックの重さで傾くパックラフト。さあ出発だ!】

【あまりの水温の低さでパックラフトも水に浮かべるとすぐに圧が下がりべこべこに】

とにかく浅い。川底に一定の間隔で石畳のような岩が出てくる。常にそこで引っかかる。そのたびにパドルで地面を押したり、手で押したりしてなんとか下り続ける。水深20cmあれば、パックラフトは下れるのに、常に引っかかる。何度スプレースカートを脱いで、パックラフトを引っ張ったか。かなり濡れてしまった。水は冷たいが天気は良かったので、途中上陸した河原ではずぶ濡れの衣服を乾かし、スープとリゾットの昼食で中から身体を温めた。河原で太陽電池充電のバッテリーで充電の切れたGoProを充電した。その後も何度も川の上でスタックを100回ほど繰り返し、7時間もの間、同じようなことをして、前回の出発点、皆野に到着した。既に4時を回っており疲れ果て、寒さで震えていた。皆野駅までは、歩いて10分程。駅で飲んだ缶コーヒーがしびれるぐらいおいしく感じ、体を温めてくれた。ひりひりするぐらいの「生」を感じ、「生きてる」実感を得た旅だった。


【濡れた衣服を太陽で乾かしながらの昼食】

【太陽光充電器でGoPro充電中】

【前回出発した皆野に到着。三峰口から繋がった。】

【中はずぶ濡れで震えが止まらない。暖かいコーヒーで中から温める】

RIVER EXPLORER's SUP LIFE

マレーシア、タイでのSUP TRIP、 そして 日本でのSUP LIFE, OUTDOOR LIFEを 綴っていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000